安野光雅(あんの みつまさ)は絵本「ふしぎなえ」で世界的に有名になったリトグラフ・水彩画家です。淡い独特のタッチは誰もが目にしたことがあるでしょう。
今回は安野光雅の経歴や人気作品・売却時のコツを見ていきましょう。
安野光雅の経歴

引用:安野光雅美術館
安野光雅は1926年、島根県津和野町で旅館を営む両親のもとに誕生。戦後は山口県で教師を務めつつ、山口師範学校(現・山口大学教育学部)研究科を修了。
1949年には美術教諭として上京します。都内の小学校で教員を務める傍ら、玉川学園出版部で本の装幀、イラストなどの制作に携わりました。日本語教育用のテキストとして有名な「にっぽんご」シリーズの装幀を手掛けたのもこの頃です。
そんな安野光雅ですが、35歳の時教師を辞め、画家として独立します。1968年、42歳の時には自身初の絵本「ふしぎなえ」でデビュー。フランスを旅した際に影響を受けて描いた本作は、世界中で評判となりました。
「ふしぎなえ」をきっかけに安野光雅の国際的な価値が高まり、彼が手掛けた絵本は世界各国で翻訳されるまでに。また画家としてもデビューし、司馬遼太郎の紀行文集『街道をゆく』の装画も担当。
1974年に「芸術選奨新人賞」、「講談社出版文化賞」、「小学館絵画賞」とトリプル受賞。「最も美しい50冊の本賞」や「国際アンデルセン賞」なども受賞し、絵本作家としても非常に評判が高い画家です。
安野光雅の代表作品

引用:安野光雅美術館
安野光雅は美術のみならず、科学・数学・文学などへの知識が深く、幅広い知識を盛り込んだ感受性豊かで独創性あふれる作品が特徴。水彩画は原色などの派手な色をほとんど使わず、淡い色調で細部まで書き込まれています。
京都府指定の天然記念物“滝の千年椿”を描いた作品は安野光雅自身が「とにかく描いてみようと思って描いたらはみ出てしまった」とコメントしたほどダイナミックな作品。
はみ出た分だけ木の大きさや、安野光雅の「はみ出ても気にしない」というおおらかさが伝わってくる作品です。キャンパスいっぱいに表現するのも安野光雅の特徴で、他に「れんげ(1976年)/水彩画」も有名です。
他にもイスタンブールの街並みを淡いタッチで表現した「黄昏のイスタンブール(2003年)/リトグラフ」は、安野光雅がトルコ旅行へ行った際に描いたスケッチを元に完成させたリトグラフ作品。シルクロードの終着点としての貫禄が織りなす魅力が伝わってくるようです。
またシェイクスピアの聖地として有名な美しい田園風景が広がるコッツウォルズ地方の北の町、ストラットフォード・アポン・エイボンを描いたリトグラフも有名です。
「ストラットフォード・アポン・エイボン(2006年)/リトグラフ」は中世の雰囲気を残す街並みを柔らかなタッチで表現しています。
安野光雅の版画買取やリトグラフの買取なら買取専門店の散歩道へ
安野光雅は絵本のイメージが強いですが、水彩画やリトグラフ、ジクレー版画なども数多く残しています。自身で世界を周り、描き上げた作品はどれも魅入ってしまうほど美しいものばかり。
もし自宅に飾らない安野光雅の水彩画やリトグラフ、ジクレー版画があれば、散歩道にお売りください。箱や説明書などの付属品がなくてもOK。
状態がよければ、積極的に買い取りさせて頂きます。当店の鑑定士は査定歴20年以上。確かな目利きで作品の価値を見抜きます。まずは無料のLINEや電話・メールなどでご相談ください。
最短即日で鑑定士より鑑定結果のお知らせをいたします。買い取りは一点からOK。お気軽にお問い合わせください。