藤城清治(ふじしろ せいじ)は幻想的な雰囲気の作品で、数多くのファンを獲得している版画家です。「ケロヨン」の生みの親としても有名ですね。
今回は藤城清治の経歴や人気作品・売却のコツを解説します。
藤城清治の経歴

引用:藤城清治美術館
藤城清治は1924年生まれの影絵作家・版画家です。幼少期より絵画の才能を認められていた彼は、1936年に慶應普通部に入り水彩画、油絵、エッチングを学びます。
同じ頃、先輩のよしみで猪熊弦一郎のアトリエに出入りする機会があり、モダニズム絵画にも影響を受けました。また慶應の児童文化研究会にて人形劇と出会ったことも、後に彼の作風に大きな変化をもたらします。
1944年、海軍予備学生となり、20歳となった翌年には少尉任官に。九十九里浜沿岸防備へ行った際に指人形を使い、少年兵らと慰問演芸会を行いました。
1946年には講師の小澤愛圀(よしくに)がきっかけで、人形劇・影絵を知ることに。影で物語を表現する「影絵」に深い感銘を受けた藤城清治は人形劇と影絵の劇場「ジュヌ・パントル」を結成し、精力的な活動を始めます。
大学卒業後は東京興行(現:東京テアトル)へ入社し、宣伝部勤務に。テアトル銀座では銀座全線座のパンフレットを作成するなどして活躍します。
1951年に東京テアトルを退社してからは、自身のテレビ番組「木馬座アワー」を自主提供。プロデューサーやスポンサー・演出・役者まで一人でこなし、生み出したオリジナルキャラクター「ケロヨン」が大人気に。ケロヨンショーが開催されるなど、ブームとなります。
その後も影絵劇で数々の賞を受賞し、影絵画集『天地創造』を出版。2019年には宮崎空港に日向神話ステンドグラスが完成します。2021年は福井市美術館にて「光の世界メルヘン展」が開幕するなど、まだまだ注目が続く作家です。
藤城清治の代表作品

引用:光の世界メルヘン展
藤城清治の絵画を見て一番に感じることは「幻想的な世界観」です。彼は「生きる楽しさや生きるよろこび」をテーマにした作品がメインで、見る人に希望や生きることの楽しさ・喜びを与えてくれます。
2021年には“コロナ禍の今だからこそ、作品を観た人に「生きる楽しさや生きるよろこび」を感じてもらいたい”という思いを込めた作品展を、大丸福岡天神店で開催。最新作を含む50点が展示されました。
「生きるよろこび(2019年)/版画」は、青い空や生命力を連想させる樹を背景に、そこで戯れる子供や動物たちをイキイキと描きました。明るい雰囲気の絵は、見る人の心を穏やかにしてくれそうですね。
また「光と影のシンフォニー(2011年)/版画」「夜桜(2019年)/版画(ジクレー版画)」「木馬の夢Ⅱ(2019年)/レフグラフファイン版画」も有名。美しい色遣いは、本人がモットーにしている「生きるよろこびを描きつづけること」を伝えてくるようです。
他にも、こびとをモチーフにした「こびとの音楽隊」や有名なグリム童話を影絵化した「ブレーメンの音楽隊」の版画も有名な作品ですね。
影絵作家としてキャリアをスタートさせた藤城清治は、自作キャラクター「ケロヨン」のヒットによって頭角を現し、一気に人気作家の仲間入りを果たしました。今後も幅広い活躍が期待できる画家のひとりです。
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