アンリ・マティスは「色彩の魔術師」とも呼ばれ、自然の緑をメインとした油彩や版画・切り絵を数多く発表してきました。
ここではアンリ・マティスの経歴や人気作品・売却時のコツについて解説します。
アンリ・マティスの経歴
アンリ・マティスは1869年生まれ。1887年、父の勧めでパリに渡って法律を学んだ彼は、翌年法科資格試験に合格します。その後はサン・カンタンの法律事務所の書記の道へ。
1889年盲腸で療養した彼は、母から画材を贈られます。それが絵画に興味をもつきっかけとなりました。後に本人は、この時の出来事を「楽園を見つけたような気持ちになった」と語っています。
その後画家に転向したアンリは1891年にパリの美術学校・アカデミー・ジュリアンへ入学。本格的に絵画を学び、1896年には国民美術協会へ4点の作品を出品。うち一点は国家が買い上げ、知名度が上昇。
1917年頃までは、主に南フランスのニースを拠点に活動。この頃のアンリの活動は「ニース時代」と呼ばれています。
晩年は南仏ヴァンスのドミニコ会修道院ロザリオ礼拝堂の内装デザイン、上祭服のデザインを担当。これらはアンリの集大成とも呼ばれました。切り絵やステンドグラスを盛り込んだ作品は、20世紀キリスト教美術の代表作とまで呼ばれています。
その後体力の衰えを感じたアンリは、油絵から切り絵へと転向します。主にアシスタントに色紙を作ってもらい、アンリがハサミで切って作品を仕上げていきました。
ハサミを使うという行動も表現のひとつと考え、生命の象徴と考えていたとされています。
2004年には日本で初のアンリ展が開かれるなど、まだまだ注目度の高い画家です。
アンリ・マティスの代表作品

引用:国立新美術館
初期の作品は写実的な表現が多かったものの、次第に自由な色彩による絵画表現へと変化していきました。これはポール・セザンヌやポール・シニャック、フィンセント・ファン・ゴッホなどの影響を大いに受けたためとされています。
その特徴は「緑の筋のあるマティス夫人の肖像(1905年)/油彩」や「ダンスI(1910年)/油彩」などに見られるため、気付いた人も多いかもしれません。
「緑の筋のあるマティス夫人の肖像」はアンリの妻・アメリー・パレイルをモデルに描かれています。実際のアメリーの姿とは異なりますが、アンリは「あくまでアメリーの印象を描いたもの」と説明。さらに「こんな人に出会ったら私も逃げ出すだろう」とも語っています。
また「金魚(1912年)/油彩」や「THE LAGOON Ⅱ(1983年)/版画(石版画)」など多くの緑溢れる作品を生み出し、油彩画や版画・彫刻などで表現しました。
他にも、「帽子の女(1905年)/リトグラフ」、「リュートを持つ女性(1949年)/リトグラフ」、「マグノリアのある静物(1956年)/リトグラフ」なども有名な作品ですね。
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油彩や版画(石版画)・リトグラフ(エッチング)、切り絵と生涯に渡って様々なジャンルに挑戦したアンリ・マティス。緑を愛する彼のアトリエは植物や飼っている鳥たちで溢れ、まるで植物園のようだったといいます。
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