ジャン=ピエール・カシニョールはフランス生まれの画家。駆け出しだった彼はある日本人画商との出会いにより、世界的に有名となります。
ここではカシニョールの経歴や人気作品について解説します。
ジャン=ピエール・カシニョールの経歴

引用:門仲ギャラリー
ジャン=ピエール・カシニョールは1935年、フランスで誕生。父は高級仕立服を経営しており、幼少期からファッションショーやクリスマスパーティーなど華やかなものに囲まれて過ごしました。
カシニョールが13歳になった1948年、ドーヴィルの海岸で「砂の芸術」コンクールに参加。一等賞を獲得します。当時の新聞が「驚くべき芸術的感覚を備えた少年」と報道したため、地元でちょっとした有名人に。彼はこの出来事を親しくしている女優の黒柳徹子さんに話したといいます。
カシニョールの芸術的センスは少年時代からずば抜けており、版画技師シャルル・ソルリエも絶賛するほどでした。
大人になったカシニョールはパリ美術学校で芸術を学び、1963年に初めてサロンに出品。画家としての道を本格的に歩み始めます。
ある日パリのレヌアール通りにアトリエを構えていたカシニョールの元へ、日本の画商・爲永清司が訪れ、彼の絵画を大量に買っていくという出来事が発生。
これをきっかけにフランスの印象を好む日本の美術愛好家が爆発。その後も爲永はカシニョールの絵を定期的に買いに来たといいます。
1967年にはリトグラフの制作も開始。一度に多くの作品が作れるようになったため、カシニョールの作品がより多くの人へ届くように。同時に知名度も急上昇します。
フランスでは駆け出しの画家に過ぎなかったカシニョールは、まず日本での人気を博したのちに全世界へ名が知れ渡っています。かなり稀な経歴の持ち主といえるでしょう。
ジャン=ピエール・カシニョールの代表作品
カシニョールは主に女性をモデルにした作品を多く描いています。彼の才能が開花するきっかけとなったドーヴィルの海岸のコンクールで作った作品も女性だったそう。
またカシニョールのよき理解者である黒柳徹子さんも幾度となくモデルになっており、「カシニョールの絵であれば知識がなくても見つけ出せる」とコメント。黒柳さんとカシニョールの関係性がよくわかるコメントですね。
油彩やリトグラフなど数多くの作品を生み出してきたカシニョールですが、中でも有名なのが「さくらんぼのタルト(1999年)/リトグラフ」です。さくらんぼのタルトと優美な女性の組み合わせが美しい世界を表現しています。
他にも「うちあけ話(1988年)/リトグラフ」や「ビザージュⅣ(1985年)/銅版画」、「立葵(1991年)/リトグラフ」、「浜辺のブーケ(1997年)/リトグラフ」などカシニョールの版画やリトグラフは独特の世界観に溢れています。
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ジャン=ピエール・カシニョールの画風は独特で一度見れば「見たことある!」と思ってしまうほどのインパクト。
過去にはアメリカのオークションで「Dans la roseraie(1975年)/油彩画」が約1億716万円で売れたこともある人気画家です。
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