中村信喬は、博多人形に洋の要素を取り入れ、新しいスタイルを生み出したパイオニアです。
今回は、中村信喬の経歴や代表作品について解説します。
中村信喬の経歴
中村信喬は、人形作家・中村衍涯(えんがい)の長男として福岡市で生まれました。父・衍涯は福岡県無形文化財も保持する人形師です。
九州産業大学芸術学部を卒業後、上京。師匠として、重要無形文化財保持者の人形師・林駒夫、能面師・北澤一念のもとで人形修行を始めます。天正遣欧少年使節団をテーマにした人形作りに積極的に取り組み、1983年の西部工芸展で初入選。
その後も名だたる賞を何度も受賞し、1999年に日本伝統工芸展に出品した「島影」で高松宮記念賞を受賞。2011年にはバチカンでローマ帝王に人形を献上し、ユネスコ無形文化遺産にもなった飾り山笠を作る活動も行いました。
人形師として、数々の功績を残してきた中村信喬。そんな中村家の家訓は、祖父の残した名言です。
「粥を食べてでも、良いのもの作れ」
その言葉には、新しい技術で最高のものを作れ、という意味が込められていると中村信喬は語っており、彼の土台になっているそうです。
中村信喬の代表作品
博多人形で新たな時代を切り開く中村信喬。
彼の作品は細かく丁寧に作り込まれた博多人形。
洋と和を掛け合わせたような繊細な作りで、高い評価を得ています。
例えば、2018年の個展に展示された「TIME TRAVELER」。博多人形で西洋人風の男性を見事に表現。漢数字、アラビア数字、ローマ数字などがあしらわれた衣装は、どこか国際文化を感じさせます。また、伊東マンショをイメージした作品「聖堂」はローマ帝王に献上されたことでも有名です。
中村信喬の作品は「遥かな道」や「永遠の軌跡」など東洋人をイメージした人形が多いのが特徴。もちろん子供を模した博多人形も多く制作しており、「桃童子」や「宝珠」・「手拭かむり」などが有名。ふっくらとした子供の様子が可愛らしく、見ているだけでほっこりとした気持ちにさせてくれます。
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