小倉遊亀(おぐら ゆき)は女性として初の日本美術院理事長になるなど、まさに女性画家としてのトップにふさわしい人物です。生涯に渡って研究を重ね、洗練された画風で人々を魅了してきました。今回は小倉遊亀の経歴から有名作品について解説します。
小倉遊亀の経歴
小倉遊亀は佐賀県出身の画家です。
奈良女子高等師範学校(現・奈良女子大学)を卒業後は女子高で国文学を教えながら、1920年には安田靫彦に師事。
その後1926年に発表した「胡瓜」が院展に入選すると知名度が上昇。その後1998年まで連続で入賞しています。
1932年には女性として初めて日本美術院の同人(日本美術院の作家区分の中で最高位)に選ばれ、女性画家としてトップと呼ぶべき優れた画家です。さらに1976年には日本芸術院会員に。4年後の1980年には文化勲章を受章。小倉遊亀の画風は人生にかけて4度変化したといわれています。
初期の頃は綿密で繊細な描写・端正な画風が特徴でしたが、1951年頃からはピカソの画風を研究し、洋風絵画を取り入れるように。
その後円熟期に入った小倉遊亀の画風は力強いものへと変化。80歳を越えた頃から没年までの作品は、より生命力に溢れ、見る人の心を打ち続けています。
小倉遊亀の代表作品
小倉遊亀は身近にあるものを手に取るように描いたものが多く、主に人物画や静物画を得意としています。特に彼女の描く女性は、日常の一場面を切り取ったようなものが多いのが特徴。
有名な作品に「浴女その一」「その二」がありますが、淡い色彩と柔らかい雰囲気は、恐らく師匠の安田靫彦譲りですね。
特に「浴女その一」は湯舟に描かれた模様が大きく評価されています。湯のゆらめきに合わせるように書き込まれた格子模様が、動きを表現。まるで湯が動いているかのような表現がなされています。
さらに「その二」の女が着ている着物の模様も注目したいポイントです。細かな模様が書き込まれている点に、女性ならではの丁寧な仕事っぷりが伺えます。
小倉遊亀のリトグラフでは、「椿」をモチーフとした作品がとても人気がありますね。コレクターの間でも需要が高く高値で取引されています。
またタイルも手前から奥に行くたびに小さくなっており、遠近法を上手く取り入れているのが特徴。小倉遊亀の描く絵からは、素朴で日常味のある雰囲気が漂ってきます。
彼女の残した数多くの絵画は、滋賀県立近代美術館に60点ほど所蔵されており、特設コーナーで随時楽しめます。
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女性画家のトップとして走り続けてきた小倉遊亀。105歳で亡くなるまで絵を描き続けた姿は、多くのファンに感動を与えました。
彼女の作品からは、生命力が溢れ出ているようですね。散歩道では小倉遊亀の日本画やリトグラフ・版画(木版画)・シルクスクリーンを随時高価買取りしております。「そろそろ手放したい」「遺品整理で出てきたものを売りたい」など理由は問いません。
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