今回は、伝統と人気を誇る人形作家の大木平蔵の経歴や作品の買取相場についてご紹介します。
大木平蔵の経歴
大木平蔵は江戸時代・明和年間より京都で続いてきた「丸平(まるへい)大木人形店」を250年近くに渡って代々受け継いできた当主の名跡です。現在の当主は7世大木平蔵です。
京人形は分業制で、顔を作る頭師や手足を作る手足師などに分かれます。大木平蔵は全ての部材を組み上げ衣装を着せる着付師といわれる人形司です。
丸平大木人形店は人形とそれに付随する飾り物のみを扱ってきた京都でも随一の老舗。その歴史の深さは他の人形店とは比べ物にならず、三井や岩崎(現在の三菱)など財閥がこぞって丸平大木人形店を求めました。
1890年には第三回内国勧業博覧会で褒賞を受賞したほか、フランス・パリ万国博覧会においても金賞を受賞しています。また日本博覧会では日本を代表する雛人形として出品され国内外で高い評価を得ました。
1897年に和菓子の老舗として有名な「虎屋」の第十四代当主の黒川光景の長女「算子」が生まれた際に、健やかな成長を祈って贈られたのも「丸平」の人形です。
さらに朝香宮鳩彦王の第一王女で、旧佐賀藩主で鍋島家の十三代当主鍋島直泰に降嫁した「紀久子」が生まれた初節句の際にも丸平大木人形店の雛人形が贈られました。
丸平大木人形店が閉店することは「1つの人形店が閉店する」のみならず、「日本から正当な人形が絶滅する」ことを意味すると言わしめるほどの、伝統と人気を誇ります。
大木平蔵の代表作品
大木平蔵の代表作品をいくつかみていきましょう。
神功皇后人形

引用:吉兆庵美術館
3世大木平蔵の作品です。武将と遜色ないほど凛々しい姿をした3世紀の邪馬台国時代に三韓征伐を行ったといわれる神功皇后を表しています。身につけた武具は非常に精巧で、本物の武具と比べても劣らない素材と技術が使われています。
明治皇后人形

引用:吉兆庵美術館
明治皇后人形は丸平大木人形店が大きく躍進した5世大木平蔵の作品です。明治皇后だった昭憲皇太后を表しており、御帳台(皇后の玉座)は、塗りで仕立てられており、畳縁にも細やかな文様がみられ荘厳な印象を与えます。写真で残っていない当時の様子を再現しているという点でも貴重な作品です。
明治天皇人形

引用:吉兆庵美術館
明治皇后人形に合わせて5世大木平蔵に製作された作品です。明治の即位大礼もしくは天皇の即位後に行われる初めての新嘗祭である「大嘗祭」における明治天皇を表します。平安時代からの装束である黄櫨染御袍を身につけています。
明治元勲人形

引用:吉兆庵美術館
明治天皇人形と明治皇后人形に合わせて幕末の志士です。大木平蔵は顔立ちを細部に渡って寄せて、史実の研究に則った人形製作を得意としましたが、大木平蔵の真骨頂が発揮された作品として有名です。装束に身に着けた姿が、厳粛な雰囲気を感じさせます。
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