斎藤清(さいとう きよし)は独学で油彩や版画(木版画)を学び、数々の賞を受賞した天才画家です。活躍の場は海外にも広がり、国内外問わず、今でも多くのファンがいます。
ここでは斎藤清の経歴や有名作品・売却時のコツを解説します。
斎藤清の経歴

引用:斎藤清美術館
斎藤清は福島県会津出身の世界的に有名な版画家です。4際の頃、父の転勤で北海道夕張市へ移住。小さい頃から雑誌などへの投稿を行い、小樽の看板店「広告研究社」に就職します。
その後1931年に24歳で上京すると、独学で絵を学びます。当時は宣伝ポスターの仕事をする傍ら、油絵を描き続けていました。
独学で得た知識をもとに油彩を主に描き、1935年に油彩画で国画会展に初入選。1936年、29歳の時、安井曽太郎の木版画『正月娘姿』に影響を受け、版画の道へ。独学で取得した技術が認められ、第5回・日本版画協会展に出品した初めての木版画『子供座像』・『少女』が見事初入選。
翌年には第12回・国画会展版画部門で木版画を出品し初入選し、知名度が上昇します。さらに1949年には東京目白の旧徳川邸で開催された第1回サロン・ド・プランタン展に木版画『ミルク』を出品し、トップ賞を獲得するなど快挙を成し遂げます。
活躍の場は海外にも広がり、1951年の第1回サンパウロ・ビエンナーレ展に出品した、木版画『凝視 (花)』が在サンパウロ日本人賞するなど、日本の現代版画のポテンシャルを世界へ広めるきっかけを作りました。
そしてアメリカでは「斎藤清と彼の仲間たち展」「現代日本版画三人展」が開催されると現地紙・ニューヨークタイムズが絶賛。斎藤清は「アメリカ人は、私のよき理解者だ。」と語っています。
その後国内外問わず、輝かしい功績をおさめ、1995年には文化功労者に顕彰されました。
斎藤清の代表作品

引用:斎藤清美術館
木版に細かく掘られた温かみのある画風が特徴。木版画家はたくさんいますが、斎藤清は棟方志功と人気を二分するほどの知名度です。
知名度は棟方志功より低いものの、まだまだ根強いファンの多い、人気作家でしょう。作品の特徴に生まれ故郷の「会津」を現したものがあります。
有名なものに、「会津の冬(1970年)/版画(木版画)」や「柿の会津(1977年)/版画(木版画)」「稔りの会津(1986年)/版画(木版画)」など。どれも会津の美しい四季をクッキリとしたコントラストが美しい版画で表現しており、季節を感じるシリーズです。
特に柿が実る会津を情景とした「稔りの会津」は、版画(木版画)の特徴を十分に引き出した温かみのある作品に仕上がっています。
またシリーズではありませんが、猫を主体とした「凝視(1951年~)/リトグラフ・版画(木版画)」や、「慈愛(1991年)/版画(木版画)」などの仏を描いた作品も有名です。
彼の残した会津の美しい情景は、時代を越えて私たちに日本の美しさを訴えているようです。
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