千住博(せんじゅ ひろし)は「ウォーターフォール」シリーズなどで知られる世界的にも有名な画家です。HSエディションの生みの親でもあり、知っている人も多いかもしれませんね。
ここでは千住博の経歴や人気作品について解説します。
千住博の経歴
千住博は1958年、東京都杉並区で誕生します。父は工学博士で、当時学位論文を書き終えたことにちなみ、博士から一文字取って「博」と名付けられました。
3~4歳の頃からキャンパスに向かい、絵を描くことが遊びだったという千住博。小学校の受験対策として絵を本格的に習い始め、1964年に慶應義塾幼稚舎へ入学。ヴァイオリンにも精を出しながら、芸術家としての才能を高めていきます。
その後中学校・高校へと進むが、画家になる気持ちはあまりありませんでした。しかし慶應義塾高等学校時代のある日、先輩が持っていた雑誌に掲載されていた日本発のグラフィックデザインに衝撃を受けます。この出来事がきっかけで美術系大学への進学を決意。
二年の浪人を経て、東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻に入学。大学院に進んでからは修士課程修了作品『回帰の街』が首席で大学の買い上げとなるなど、頭角を現します。
そしてニューヨークのマックスウェル・デビッドソン・ギャラリーでの個展が大成功し、絵が雑誌の表紙を飾るまでに。国内だけでなく、世界的な知名度も上昇し、2011年には軽井沢千住博美術館がオープンしました。
2018年には有名ブランド「ブルガリ」とのコラボ時計「オクト フィニッシモ 千住博」が発売。文字盤には千住博のサインが入れられ、世界最薄の自動巻き腕時計としても話題になりました。
千住博の代表作品

引用:千住博公式サイト
千住博のリトグラフや版画作品は自然の中に隠された「美」を、伝統的な日本の技法で表現しています。主に天然の鉱物を砕いて作った「岩絵具」を使い、「にかわ」と呼ばれる動物性油脂で和紙や絹で定着させる技法を使うのが特徴。
有名な作品である「ウォーターフォール(1995年~)/リトグラフ・シルクスクリーン、」や「フォーリングカラー(2007年)/HSエディション」は滝をモチーフとした作品。千住博の代表作ともいえ、高値で取引されています。
HSエディションはデジタル版画製作の第一人者・長谷川真紀男と日本画家・千住博の共同開発により生まれた技法。従来の版画では見られなかった日本独特の岩絵具の使い方を編み出し、墨の質感を強調しています。
また幻想的な光の中、二頭の鹿が佇む姿を描いた「光の域(2004年)/リトグラフ」は物静かながら、どこかストーリー性を感じる独特な雰囲気です。
他にも、「湖岬朝陽図(2007年)/シルクスクリーン」や「ライフⅡ(2001年)/エッチング・版画」、「Mの森・空の回廊(2003年)/陶板画」も有名な作品ですね。
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千住博はヴェネツィアビエンナーレでアジア人として初めて優秀賞を受賞するなど、国内外で非常に人気のある画家です。そのため当店でも注目し、買い取りを強化しております。
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