ワシリー・カンディンスキーは抽象絵画の創始者のひとりとして、主に線や図形をメインとした作品を数多く生み出しました。
ここではカンディンスキーの経歴や有名作品について紹介。売却時のコツも公開しています。
ワシリー・カンディンスキーの経歴
ワシリー・カンディンスキーは1866年、モスクワに生まれます。子供時代をオデッサで過ごした彼は、1886年から1892年までモスクワ大学で法律と政治経済を学ぶなど、絵画とは無縁の生活を送っていました。
しかし1896年にミュンヘンで絵の勉強を始めると決意。ドイツの画家であるフランツ・フォン・シュトゥックに師事します。
1902年からは展覧会への出品もはじめ、ベルリンの分離派展やパリのサロン・ドートンヌへ参加。1909年には新ミュンヘン美術家協会会長となりました。
1911年にはフランツ・マルクとともに新ミュンヘン美術家協会を脱退。「青騎士」という画家サークルを結成し、徐々に抽象画も手掛けるようになります。代表作の『コンポジション』シリーズは最初の作品として有名ですね。
ロシア革命後はモスクワに戻って政治委員を務めるものの、当時ソ連の最高指導者であったヨシフ・スターリンによって美術が軽視されていると感じ、1921年にはドイツへ向かっています。
ドイツのバウハウスで教官を務めるなどして生計を立て、1941年にフランスがナチスの占拠を受けても、アメリカへの移住を拒否し続けました。
ナチス占領下のフランスでは、絵画の展示を禁止されるなど、ワシリー・カンディンスキーは様々な不遇を経験します。1944年に逝去しますが、その後未亡人となったニーナの働きで1967年にレジオンドヌール勲章を受賞。地位を取り戻しました。
ワシリー・カンディンスキーの代表作品

引用:ポーラ美術館
一般的に絵画といえば、風景画や静物画が連想されるでしょう。しかしワシリー・カンディンスキーは違いました。彼の作品には具体的なものが描かれているわけではなく、心の内側など抽象的なものが線や図形で表されています。
有名な作品に30年ほどかけて取り組んだ10枚の「コンポジション」シリーズや「無題(1923年)/リトグラフ」、「小さな世界(1922年)/リトグラフ」シリーズなどがありますが、何が描かれているのかは分かりません。
ワシリー・カンディンスキーは当初はオーソドックスな肖像画などを描いていたとされていますが、ある日モネの「積みわら」を見て衝撃を受けたそうです。色彩の強さや美しさに心を打たれ、どんどん「形」へのこだわりがなくなっていったといわれていますね。
そんな中辿り着いたのが「即興 渓谷(1914年)/油彩画」です。峡谷の美しさを色彩のみで表現した本作品は、ワシリー・カンディンスキーの自由な心が表現されているようですね。
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ワシリー・カンディンスキーのリトグラフや版画、油彩画は円や直線・四角などを自由に組み合わせた幾何学的な絵が特徴。抽象絵画の創始者のひとりとして有名で、新たな時代を築いてきました。2021年にはサザビーズで競売に出され、38億円もの値がついたことも。
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