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日本のモダンアートのパイオニアとして活躍された竹久夢二の経歴と代表作品をご紹介していきます。
竹久夢二の経歴
竹久夢二（本名：竹久茂次郎）は日本を代表する画家です。1884年9月16日に岡山県邑久郡本庄村（現在の岡山県瀬戸内市）で生誕。
15歳で兵庫県神戸市の兵庫県神戸尋常中学校に進学するも、その年の12月に実家の都合で中退。翌年には父が家業の酒屋をたたみ、福岡県八幡村（現在の北九州市八幡東区）に移住。夢二は父とともに八幡製鉄所で働くことになりました。
翌年には上京し、18歳で早稲田実業学校専攻科に入学。その頃からスケッチを描いて新聞に投稿するなど、画家として活動をするようになりました。
21歳のころ、平民社の『直言』にコマ絵が掲載。その後も数々の雑誌に夢二が描いた風刺画が掲載され、徐々に頭角を表しました。『筒井筒』という作品が第一位入選となり、そのときにはじめて竹久夢二を名乗るように。
早稲田実業学校専攻科を中退し、本格的に作家活動を始めるようになりました。
1907年、23歳で読売新聞社に入社し時事スケッチを担当。同年岸たまきと結婚し、翌年には長男をもうけましたが、1909年には協議離婚。その後もたまきと寄りを戻したこともありますが、結局離別しました。
他にも彦乃やお葉、作家である山田順子など、さまざまな女性と関係をもち、恋多き画家としても知られています。
1909年には初の書画『夢二画集 春の巻』を発売。以降、数々の画集を発刊し、洗練された美人画が評判となりました。
また、グラフィックデザインや服飾デザインの分野でも活躍し、とりわけ港屋絵草紙店で売られていた千代紙や半襟は女性から幅広い支持を得ました。
海外、特にヨーロッパの流行を取り入れたモダンな作風が話題を呼び、日本のモダンアートのパイオニアとして活躍しましたが、結核によって1934年、49歳で生涯に幕を閉じました。
竹久夢二の代表作品
「大正の浮世絵師」として名高い竹久夢二。とりわけS字曲線を用いた美人画は多くの人々を虜にしてきました。
『黒船屋』は女性の柔らかい曲線美や顔立ち、赤い唇、肌の白さが見事に表現されています。モデルは3人目の妻であるお葉と言われていますが、その真偽の程は定かではありません。
『立田姫』は夢二の作品のなかでも超大作。富士山を背景に、鮮やかな赤い着物をまとった立田姫の表情や曲線美の描写は夢二の表現の真髄とも言えます。自身でも「ミス・ニッポンだ」と称するくらい、自他ともに認める名作中の名作です。
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